よみがえる記憶、四国遍路の旅。
はじめに。
突然だが、僕は来月インドに旅立つ。
そしてこれが僕の初めての海外一人旅になる。
それを機にというのもおかしな話だが、ブログを始めてみた。
旅の準備をしている時に、急に昔の旅の記憶がスッとよみがえってきた。
それは18歳の時、高校卒業と同時に四国遍路に行ったことだ。
「四国遍路て何?」という方もいると思うので簡単に説明させてもらうと、四国にある88カ所の霊場を巡礼することだ。
全ての霊場を回りきった際の総距離は約1400㎞。
移動手段は、主に徒歩、車、自転車、バスなどだが、中にはスケボーやキックボードで回ったりする変わり種もいるらしい。
僕は徒歩でまわり、結願まで43日間かかった。
当然これくらいの長旅になると、心配になってくるのが、宿泊費、食費などだが、これは問題なかった。
宿泊費は寝袋を持っていき、野宿をすることで0円に抑えられる。食費は1日800円までに切り詰めれば、40日間で約3万5000円以内に抑えることができる。
野宿なんかしてたら、不審者と間違えられるのではないかと思う人もいるだろう。
ズバリお答えしよう。
あなたの住んでいる地域のどこかの公園か休憩所で寝袋を敷いて寝てたら、
そりゃあ間違いなく不審者だと思われるだろう。運が悪ければ通報されるかもしれない。
だが四国は別だ。四国の人々は、旅人が野宿することに見慣れている。
むしろ翌朝枕元にコーヒーやおにぎりが置いてあったりする時もある。
四国の人々は信じられない程、優しいのだ。
東京の人が忘れてしまった大切な何かを思い出させてくれる。
ぜひこれを読んでいる旅好きなあなたにも四国に行ってもらいたい。そして何かを感じてほしい。
旅が大好きで、既にいろいろな国にバックパッカーをしたことがある人、またはバックパッカーをしてみたいけどいきなり海外は不安だという人、どちらにも自信を持ってお勧めできる。
なんでそんなハードで無意味なことをわざわざやるんだという人もいるかもしれない。
確かに肉体的には相当ハードだが、そこで得られるものは、それ以上の価値がある。
あなたは田園地帯から見る美しい夕日に思わず息を飲み、時間を忘れるくらい見入ってしまったことがあるだろうか。
あなたは知らないおっさんと知らない公園で夜の星空を眺めながら眠ったことがあるだろうか。
あなたはそのおっさんと一緒に結託して、野外で野糞をしたことがあるだろうか。
待て。落ち着け。最後まで読むんだ。
あなたは銭湯で全身入れ墨の入った、眼光の鋭いヤクザに話しかけられ、人生について語り合ったことがあるだろうか。
あなたは知らない人の家に連泊させてもらい、旅立つ朝に思わず涙した経験があるだろうか。
これらは、全部本当の話だ。
野糞も本当だ。二人共、我慢の限界を超えていた。
あれしか方法はなかった。
他にも様々な出会いがあり、別れがあった。
小さなものから大きなものまで、挙げていけばキリがない。
まぁつまり何が言いたいかというと、普段の生活の中では、絶対体験することができない非日常の生活を、日本で味わうことができるのだ。
それが四国遍路の魅力だ。
これからインドへ旅立つまでに、四国での日々をふり返り、思い出せる範囲でブログに書き綴っていこうと思う。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
これからもどうぞよろしくお願いします!